音のまにまに

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去年よく聴いたボカロ曲を紹介してみた #2017年ボカロ10選  #vocanote

 あけましておめでとうございます。2018年最初の記事は、2017年ボカロ10選です。

 ボカロ10選とは、その年に投稿されたボカロ作品でよかった、気に入ったものを10個選ぶボカロリスナーの恒例行事のようなものです。

 2017年も選ぶのに苦労するくらい素敵な作品に出会うことができました。

 さっそく紹介していきます。

 ※紹介順は通して聴くと作品のよさが伝わりやすい、一枚のアルバムのように聴ける順番です。

#1 空海月 / “uneplained”

‟今日が明日につながって明日が明後日に続くのか

分からないけどいい それでいい”

 ゆらゆらと舞い踊りたくなる一曲。ずっとループして聴いていられます。優しくて可愛いミクのコーラスを聴いた瞬間、この曲が好きだと思いました。

 一目惚れならぬ一聴き惚れする曲に毎年出会えるのが、本当に嬉しいですし、新しいボカロ曲を聴き続けてるのは一音で心に響く曲に出会いたいからかもしれません。

#2 ねこむら、ねこみ / “ミッドナイト・プール”

“今宵、今宵、音になる”

 あなたは「VOCALOIDと歌ってみた」というタグを知っていますか。「VOCALOIDと歌ってみた」とは、ボーカルがVOCALOIDと人の作品に付けられるタグです。

 本作は、初音ミクと作曲者のねこむらさんが一緒に歌っている作品です。初音ミクとねこむらさんの声が綺麗に調和して思わず聴き入ってしまう一曲です。

 ユニゾンで歌うところはもちろん、ハモるところは各々アドリブをいれてるかのように歌っていて、初音ミクとねこむらさんが目の前で歌を披露してくれているかのような臨場感があります。

 曲のイメージは夜と揺らぐ水面。音の波に包まれる感覚があって、目を閉じて聴き入りたくなる一曲です。

#3 春野 / “ルーム”

“焦がれたのは、愛。”

 2017年デビューのミクトロニカ(VOCALOIDを使用したエレクトロニカ楽曲のこと)作者といえば、春野さんを挙げる人は多いと思います。本作はそんな春野さんの処女作です。

 音の一つ一つが洗練されていて、思わず聴き入ってしまいます。また、少しハスキーな初音ミクsweetの声が印象的です。

 本作も目を閉じて聴き入りたい一曲です。

#4 平田義久 / “この夏のすべて”

‟あの海行きの路面電車のなかでみつけた

天使みたいなきみが この夏のすべて”

 夏の儚さや美しさをギュッと詰め込んだ一曲。ジャンルはレゲエになるのですが、こんなに綺麗で繊細なレゲエ曲もあるんだと衝撃を受けた曲でもあります。

 レゲエといえば常夏!というイメージを持っていたのですが、レゲエにもいろいろあることを知りました。

 本作は、個人的にはラムネ瓶の中に入ってるビー玉が夏の日差しを受けて、キラキラと反射しているイメージ、風鈴がゆらゆら揺れながら夏の照り返しをキラキラと反射しているイメージです。

 蒸し暑い夏にこの曲を聴きながら縁側でかき氷を食べると、いい感じに涼むことができそうです。

#5 ぷぐ(gaburyu) / “とける”

‟あなたの声は必ず届くから 道に迷っても迎えに来てね”

 耳が気持ちよくなるFutureBass曲。曲名が「とける」なんですけど、音の波に溶けてしまいそうな作品です。

 波の音が夏を感じさせ、カメラのシャッターや水音がアクセントで入ります。雨歌エルが歌っている曲なのですが、インスト曲を聴いているような感覚になります。

 雨歌エルの声もいい意味で曲の一部になっていて、上手く音と溶け合っています。

 2:24~3:10が特に気持ちよくてお気に入りです。

#6 Task / “ミッドナイトクライシス”

“祈って 明日を乗り越えていこう ”

 就寝前に騒いでいこう!という前向きな夜の歌。

 サウンドはバンドサウンドに加えてピコピコのデジタルロックです。Taskさんといえば、「キドアイラク」「新宿シック」のようなアップテンポなデジタルロックを思い浮かべる人が多いと思います。

 本作は、デジタルロックなのですが「街を飛びだして」を思わせる爽やかロック色も感じられました。爽やかロックが好きなので、嬉しかったです。

 歌詞は疲れた気持ちやもやもやした気持ちを、パーッと飲んで思いっきり騒いじゃうことで吹き飛ばして明日を迎えようという感じです。

 私は夜更かしできないし、お酒も飲めませんがこの曲を聴いて元気をもらいました。夜の曲といえば聴き入る静か目な曲が多いですが、本作のような曲もいいですよね。

#7 パピ子りん / “恋のミュージックアワー”

“不器用だけど ありのままで

今を 抱きしめて”

 恋する女の子の歌。

 この曲を聴いて、まっさきにメルトを思い出しました。メルトは初恋の初々しい甘酸っぱい曲ですが、本作も恋する女の子の曲です。

 正統派ポップスで綴られる歌詞は、可愛らしくて16歳らしい作品です。恋する女の子の曲が私は好きなのですが、本作は初音ミク10周年を記念する日に投稿されていろいろと胸にくるものがありました。

 初音ミクは10年たっても変わってないんだろうなーと。私の初音ミクのイメージは、メルトの恋する普通の女の子です。あと、歌うのが好き。歌を音楽を届けてほしい人の願いを叶える天使。音楽の神様を支える天使。

 初音ミクをどう捉えるかは十人十色で、人によって違うと思います。でも、誰かにとってかけがえのない存在ではあり続けるんだろうなと思います。

 私はまだ初音ミクと出会って10年たっていません。でも、10周年という節目に立ち会えて本当に嬉しかったです。これからも20年、30年……と節目に立ち会うことが今から楽しみです。

 初音ミクを始めとしたVOCALOIDやUTAUをこれからも楽しんでいけたらいいな。

#8 ライブP / “YAEBA YAEBA”

“「お前がいるといつも飽きない」

どういう意味だ 褒めたつもりか ”

 2017年鏡音リン可愛いで賞曲。ライブPによる可愛い鏡音リン曲。可愛い以外の言葉が浮かびません。ライブPさんのところのリンちゃんはカッコいいイメージがあったのですが、こんなにも可愛いのかと衝撃を受けました。

 “「お前がいるといつも飽きない」

どういう意味だ 褒めたつもりか ”

 ここの歌詞がライブPさんのリンちゃんらしくてめっさ好きです。

#9 nowhere man / “答えはひとつ?”

“初めて会った頃の気持ちでいつもいられたらいいな...”

 ボーカルの鏡音リンの声が温かくて優しい一曲。鏡音リンの声ってこんなに素敵なんだと改めて思いました。

 気づいたら何回も聴きたくなるほど、声に惚れ込んだ作品です。

 VOCALOIDやかけがえのない大切なものに初めて出会った気持ちを忘れたくないなーと思いました。

#10 kz / “never ender”

“なんてことない今日を

僕らで彩っていこう

なんてことない明日が

特別になるように”

 9年ぶりに投稿されたkzさんの曲。まさかニコニコ動画でkzさんの新曲がくるなんて。ちなみに本作は、PackagedのFull Ver.が投稿されて10年の日に投稿されました。

 タイトルの意味は決して終わらせない人。終わらせない人とは誰なんでしょうか?初音ミク自身でしょうか、初音ミクを使うクリエーターでしょうか。

 私は両方だと思います。この曲で好きなフレーズは、

“なんてことない今日を

僕らで彩っていこう

なんてことない明日が

特別になるように”

です。ここから

“見たことない空の色を夢見て

明日もまた僕は歌を歌おう

そのときまた君がそこにいたなら

いつまででも音は続いてく”

こう繋がるのがめっさ好きです。

 さて、2017年ボカロ10選紹介≒去年よく聴いた曲を紹介してみました。気に入る曲はありましたか。

 音楽のいい出会いのきっかけになれれば嬉しいです。

 2018年もボカロを楽しんでいきたいと思います。ここまで読んで下さって、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。