音のまにまに

おんがくや好きなことについて、のんびりと。

去年よく聴いたボカロ曲を紹介してみた #2017年ボカロ10選  #vocanote

 あけましておめでとうございます。2018年最初の記事は、2017年ボカロ10選です。

 ボカロ10選とは、その年に投稿されたボカロ作品でよかった、気に入ったものを10個選ぶボカロリスナーの恒例行事のようなものです。

 2017年も選ぶのに苦労するくらい素敵な作品に出会うことができました。

 さっそく紹介していきます。

 ※紹介順は通して聴くと作品のよさが伝わりやすい、一枚のアルバムのように聴ける順番です。

#1 空海月 / “uneplained”

‟今日が明日につながって明日が明後日に続くのか

分からないけどいい それでいい”

 ゆらゆらと舞い踊りたくなる一曲。ずっとループして聴いていられます。優しくて可愛いミクのコーラスを聴いた瞬間、この曲が好きだと思いました。

 一目惚れならぬ一聴き惚れする曲に毎年出会えるのが、本当に嬉しいですし、新しいボカロ曲を聴き続けてるのは一音で心に響く曲に出会いたいからかもしれません。

#2 ねこむら、ねこみ / “ミッドナイト・プール”

“今宵、今宵、音になる”

 あなたは「VOCALOIDと歌ってみた」というタグを知っていますか。「VOCALOIDと歌ってみた」とは、ボーカルがVOCALOIDと人の作品に付けられるタグです。

 本作は、初音ミクと作曲者のねこむらさんが一緒に歌っている作品です。初音ミクとねこむらさんの声が綺麗に調和して思わず聴き入ってしまう一曲です。

 ユニゾンで歌うところはもちろん、ハモるところは各々アドリブをいれてるかのように歌っていて、初音ミクとねこむらさんが目の前で歌を披露してくれているかのような臨場感があります。

 曲のイメージは夜と揺らぐ水面。音の波に包まれる感覚があって、目を閉じて聴き入りたくなる一曲です。

#3 春野 / “ルーム”

“焦がれたのは、愛。”

 2017年デビューのミクトロニカ(VOCALOIDを使用したエレクトロニカ楽曲のこと)作者といえば、春野さんを挙げる人は多いと思います。本作はそんな春野さんの処女作です。

 音の一つ一つが洗練されていて、思わず聴き入ってしまいます。また、少しハスキーな初音ミクsweetの声が印象的です。

 本作も目を閉じて聴き入りたい一曲です。

#4 平田義久 / “この夏のすべて”

‟あの海行きの路面電車のなかでみつけた

天使みたいなきみが この夏のすべて”

 夏の儚さや美しさをギュッと詰め込んだ一曲。ジャンルはレゲエになるのですが、こんなに綺麗で繊細なレゲエ曲もあるんだと衝撃を受けた曲でもあります。

 レゲエといえば常夏!というイメージを持っていたのですが、レゲエにもいろいろあることを知りました。

 本作は、個人的にはラムネ瓶の中に入ってるビー玉が夏の日差しを受けて、キラキラと反射しているイメージ、風鈴がゆらゆら揺れながら夏の照り返しをキラキラと反射しているイメージです。

 蒸し暑い夏にこの曲を聴きながら縁側でかき氷を食べると、いい感じに涼むことができそうです。

#5 ぷぐ(gaburyu) / “とける”

‟あなたの声は必ず届くから 道に迷っても迎えに来てね”

 耳が気持ちよくなるFutureBass曲。曲名が「とける」なんですけど、音の波に溶けてしまいそうな作品です。

 波の音が夏を感じさせ、カメラのシャッターや水音がアクセントで入ります。雨歌エルが歌っている曲なのですが、インスト曲を聴いているような感覚になります。

 雨歌エルの声もいい意味で曲の一部になっていて、上手く音と溶け合っています。

 2:24~3:10が特に気持ちよくてお気に入りです。

#6 Task / “ミッドナイトクライシス”

“祈って 明日を乗り越えていこう ”

 就寝前に騒いでいこう!という前向きな夜の歌。

 サウンドはバンドサウンドに加えてピコピコのデジタルロックです。Taskさんといえば、「キドアイラク」「新宿シック」のようなアップテンポなデジタルロックを思い浮かべる人が多いと思います。

 本作は、デジタルロックなのですが「街を飛びだして」を思わせる爽やかロック色も感じられました。爽やかロックが好きなので、嬉しかったです。

 歌詞は疲れた気持ちやもやもやした気持ちを、パーッと飲んで思いっきり騒いじゃうことで吹き飛ばして明日を迎えようという感じです。

 私は夜更かしできないし、お酒も飲めませんがこの曲を聴いて元気をもらいました。夜の曲といえば聴き入る静か目な曲が多いですが、本作のような曲もいいですよね。

#7 パピ子りん / “恋のミュージックアワー”

“不器用だけど ありのままで

今を 抱きしめて”

 恋する女の子の歌。

 この曲を聴いて、まっさきにメルトを思い出しました。メルトは初恋の初々しい甘酸っぱい曲ですが、本作も恋する女の子の曲です。

 正統派ポップスで綴られる歌詞は、可愛らしくて16歳らしい作品です。恋する女の子の曲が私は好きなのですが、本作は初音ミク10周年を記念する日に投稿されていろいろと胸にくるものがありました。

 初音ミクは10年たっても変わってないんだろうなーと。私の初音ミクのイメージは、メルトの恋する普通の女の子です。あと、歌うのが好き。歌を音楽を届けてほしい人の願いを叶える天使。音楽の神様を支える天使。

 初音ミクをどう捉えるかは十人十色で、人によって違うと思います。でも、誰かにとってかけがえのない存在ではあり続けるんだろうなと思います。

 私はまだ初音ミクと出会って10年たっていません。でも、10周年という節目に立ち会えて本当に嬉しかったです。これからも20年、30年……と節目に立ち会うことが今から楽しみです。

 初音ミクを始めとしたVOCALOIDやUTAUをこれからも楽しんでいけたらいいな。

#8 ライブP / “YAEBA YAEBA”

“「お前がいるといつも飽きない」

どういう意味だ 褒めたつもりか ”

 2017年鏡音リン可愛いで賞曲。ライブPによる可愛い鏡音リン曲。可愛い以外の言葉が浮かびません。ライブPさんのところのリンちゃんはカッコいいイメージがあったのですが、こんなにも可愛いのかと衝撃を受けました。

 “「お前がいるといつも飽きない」

どういう意味だ 褒めたつもりか ”

 ここの歌詞がライブPさんのリンちゃんらしくてめっさ好きです。

#9 nowhere man / “答えはひとつ?”

“初めて会った頃の気持ちでいつもいられたらいいな...”

 ボーカルの鏡音リンの声が温かくて優しい一曲。鏡音リンの声ってこんなに素敵なんだと改めて思いました。

 気づいたら何回も聴きたくなるほど、声に惚れ込んだ作品です。

 VOCALOIDやかけがえのない大切なものに初めて出会った気持ちを忘れたくないなーと思いました。

#10 kz / “never ender”

“なんてことない今日を

僕らで彩っていこう

なんてことない明日が

特別になるように”

 9年ぶりに投稿されたkzさんの曲。まさかニコニコ動画でkzさんの新曲がくるなんて。ちなみに本作は、PackagedのFull Ver.が投稿されて10年の日に投稿されました。

 タイトルの意味は決して終わらせない人。終わらせない人とは誰なんでしょうか?初音ミク自身でしょうか、初音ミクを使うクリエーターでしょうか。

 私は両方だと思います。この曲で好きなフレーズは、

“なんてことない今日を

僕らで彩っていこう

なんてことない明日が

特別になるように”

です。ここから

“見たことない空の色を夢見て

明日もまた僕は歌を歌おう

そのときまた君がそこにいたなら

いつまででも音は続いてく”

こう繋がるのがめっさ好きです。

 さて、2017年ボカロ10選紹介≒去年よく聴いた曲を紹介してみました。気に入る曲はありましたか。

 音楽のいい出会いのきっかけになれれば嬉しいです。

 2018年もボカロを楽しんでいきたいと思います。ここまで読んで下さって、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。

あの夏から、4年。こめられた想いは? じん(自然の敵P) / “失想ワアド” #vocanote

f:id:tanpopo111:20171230164249p:plain  あなたは想いを口にすると消えてしまうと思いますか。それとも想いは口にすると強くなると思いますか。

 私は想いは口にする――何かしらの形で表現すると強くなると考えています。何かしらアウトプットすることで大切な想いは、残すことができると思います。

 さて、今回レビューする作品は自分の想いを上手く言えない自分の話です。じん(自然の敵P)さんのカゲロウプロジェクト新曲です。また、メカクシ団団長キドこと「木戸つぼみ」のイメージソングでもあります。


じん(自然の敵P) - 失想ワアド / JIN(SHIZEN NO TEKI P) - Never Lost Word

 曲のタイトルは、「失想ワアド」です。最初このタイトルを見たとき、悲しい曲なのかなーと思いました。想いを失う言葉だと捉えたからです。

 でも、聴いてみたところ違いました。失想ワアドは、想いを失わないように言葉を残そうという意味でした。

 また、この曲はキド(木戸つぼみ)さんが仲間の出会いによって、自分の想いを表現できるようになる曲でした。

 歌詞を順番に見ていきましょう。

“鏡の中から「おはよう、朝だね」

いつも通り 表情は最悪

ぎこちない笑顔も 寝癖も 仕草も

何もかも 嫌になるなぁ”

 鏡の中の自分をみて、自分のことが全部嫌いで嫌になっているキドさん。

“伝えたいことなら 人並みにあるけど

何一つも 言葉に 変わらない”

 伝えたいことはあるはずなのに、形にできないキドさん。

“俯き加減に 今日も口籠る”

 そんなキドさんに心無い言葉が刺さります。

“「挨拶もできないんだね かわいそう」”

 挨拶すらもできない、自分のダメさに、このままいなくなってしまえばいいのにと自分を責めてしまうのでした。

 一番でのキドさんは、挨拶さえもできない普通なことができないことに苦しんでいました。

“庭のハナミズキは綺麗で

ただ羨ましくて 見ていた”

 庭に自分らしく咲いてる花を眩しく感じながら、ああなれたらいいのにと思うのでした。

 心の中には、伝えたい想いのつぼみが確かにあるのに、上手く花開くことができない。そんな自分が嫌で嫌でしょうがないキドさんでした。

 二番を見ていきましょう。

“凛と咲いた声で 笑える人がいて

花のような言葉を 交わす”

 自分の想いを自由に楽しそうに話す言葉を花のようだと感じるキドさん。

“鏡の中から 途端に責める声

「・・・私にはできないんだよ ごめんね」”

 話したいと思うもう一人の自分が、キドさんを責め立てます。それに対して、静かに謝ることしかできないキドさん。

 楽しそうに話す様子は、眩しくてキドさんは羨ましくてただ見ているだけでした。その風景の邪魔にならないようにするためには、自分もその輪に入りたいという想いを消して、その場から消えてしまえばいい。

 でも、誰かと花のような言葉を交わしたいという想いは、失くせませんでした。

“溢れ出した 自分自身は

ひどく惨めで 汚くって

誰にも知られないようにって

部屋の隅で 泣いている”

 溢れ出した想いは思ったよりも惨めで、汚いものでした。でも、その想いを失くさなくて大丈夫といってもらえる仲間に出会えました。

“「失くさなくても 大丈夫」って

不意に声が 耳に届いた

魔法みたいな 響きに

なぜだか 言葉が見つからない”

 魔法みたいな言葉にとっさに言葉が浮かばないほど、想いが泣き声になって溢れ出します。今まで想いを押し込めてきたことにやっと気づいて、バカだよなーなんて思いながら。

 キドさんは自分の想いを受け止めてくれる仲間に出会い、変わっていきます。

“たどり着いたのは「未来」で

そう、色めくような世界で

大人になっていく私は

変わり続けていく

変わらない想いを

大事に 抱いていく

不思議なほどに この世界は

「思い出す」のが 難しくて

忘れたくない 言葉を

失くさないように 伝えて行く”

 キドさんは想いを伝えることができるようになっても、変わらない想いを大事に抱きながら生きていきます。忘れたくない言葉をなくさないように、伝えて行きます。

“いつか誰かと この世界で

笑い合えたら ちょうど良いなぁ

そんなことを 考える

未来に 理由が見つかりそう”

 自分のことが嫌いで消えてしまえばいいのにと思っていたキドさんは、誰かとの楽しい未来を想像できるようになりました。

“寝癖、直して 外に出よう 

今日もまた 一輪、映える

鏡の中 咲いた花に

「おはよう」を 返したら”

 自分のことも好きになれた、挨拶もできるようになったキドさん。 自分のことが嫌いで、挨拶もできなかったころに眺めていたハナミズキのようにつぼみから綺麗に花開くことができたのではないでしょうか。

 ちなみに動画に出てくる花は、ハナミズキ花言葉は「私の想いを受けて下さい」です。キドさんは小さいころなかなか想いを口に出せず、でも誰かに受け止めてほしいと思っていたのかもしれませんね。

 キドさんは普通のこと、自分の想いを口に出すことができない少女でした。でも、自分の想いを口に出すことってなかなか難しいことだと思います。特に思春期には。

 自分のことがどうしても嫌いでいいようのない気持ちを抱えたり、自分のことを上手く表現できなくてもやもやしたり。そんな時期を経て皆大人になっていくんだと思います。

 本作「失想ワアド」は、上手く言えない自分の話です。(動画投稿文コメントより)

 上手く言えない経験をしたことがある人には響くのではないでしょうか。

 また、作者のじん(自然の敵P)さんのこれからも作品を通して想いを伝えたい、残したいという気持ちを感じました。 

 今回歌っているのが、初音ミクだったのも初心に帰る気持ちが込められてるのかなーと思いました。

 カゲロウプロジェクトエンディングテーマ曲「サマータイムレコーズ」が投稿されてから、4年。あの夏は、終わってしまったと思っていました。

 本作「失想ワアド」は、あの夏の先にある春のような曲だなと思いました。じん(自然の敵P)さんのTwitterによると、カゲロウプロジェクトの新曲がこれからも投稿されるようです。

 またあの夏が巡ってくると思うと、懐かしい友達にまた会えるようで嬉しいです。

 さて、あの夏から、4年。こめられた想いは?と題しまして、「失想ワアド」のレビューを書きました。今日この瞬間久々に聴いたじん(自然の敵P)さんの曲の感想を、素直に書き連ねてきました。いかがでしたか。

 まさかカゲロウプロジェクトの新曲を2017年に聴けるととは思いませんでした。今年は久々にVOCALOID曲を投稿するPさんが多かった印象があります。初音ミク10周年らしい一年でした。

 来年の2018年はどんな作品に出会えるのか、今から楽しみです。

 おまけ♪

 この曲を聴いて、「想ってみた」を思い出しました。想ってみたとは、一言でいうとある作品に想いを巡らせることです。

 あなたはAという曲が好きだとします。ただ好き、それだけでもかまいません。でも、もう一歩踏み出して好きを考えてみましょう。具体的にどこが好きなのか、なぜ好きなのか考えてみましょう。

 好きをアウトプットする前段階。これが「想ってみた」です。その自分の好きをレビューや絵、聴くときのベストシチュエーソンを考えてみる――アウトプットするとより好きを深められるかも知れません。

 まずはTwitterで好きな曲をつぶやくのが気軽にできてオススメです。

 当ブログは、この「想ってみた」の延長で書きしたためていますし、Twitterでも同じスタンスで曲ツイートはしています。

 「想ってみた」のコンセプトは、“好きなものをもっと好きになろう”です。これは私自身のコンセプトでもあります。今年はまさかのDJデビューしましたが、これからも好きなものをもっと好きになるように来年も活動していけたらいいなと思います。

 長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

tanpopo111.hatenadiary.com

ただのボカロ好きが名古屋でDJをしたよ

 生まれて初めてDJをしたVOCALOID ch.から二か月。ご縁があって「情熱製作所」というイベントでDJさせて頂きました。 

 VOCALOID ch.と同じく二番手でしたが、今回がイベント第一回目だったこととDJとアーティストさんやアイドルさんのLIVEで構成されるサブカルイベントだったので、どんなDJをやろうか悩みました。

 考えた結果、LIVE前なのでしっとりボカロで回すことにしました。

 DJするのは二回目なのですが、やはり緊張とふわふわした気持ちが交差していました。イベント当日は緊張からかかなり早く目が覚めていました。

 手焼きのCDにヘッドフォン、メモ、財布……etc.忘れ物がないかチェックしていざ会場へ!

 VOCALOID ch,のときはUSBでDJしたのですが、今回はUSBが使えないということでCDを使ってDJすることに。初めてCDを使うので少し不安でした。

 無事会場に到着してリハーサルが始まりました。音出しをするときに、CDのトラック名がなんと文字化けしてることに気づきました。

 でも、大丈夫!トラックリストをメモした紙を準備してきていたので。備えあれば憂いなしですね。

 リハーサルでは、演者でボカロ歌ってる方が多くいらっしゃって嬉しく思いました。

 あっという間にOPの時間に。一番手は白猫さん。お腹がすいていたので、フレンチトーストを注文して腹ごしらえ。(美味しかったです。)

 とうとう私の番になりました。CDを入れてトラックを選択して、再生ボタンを押す。押す瞬間が一番どきどきしました。

 1曲目は、椎名もたさんによる“さよならアストロノーツ -cokegane no uta mix-”です。原曲は小林オニキスさん。宇宙のような浮遊感と懐かしさを覚える一曲です。

 1曲目は宇宙っぽくて椎名もたさんの曲をかけたかったので、かけました。また、歌詞がとてもいいのでフルがけしました。

 2曲目は、koyori(電ポルP)さんの“夢町コントラスト”です。夕焼けが似合う聴き入る一曲です。こちらの曲も浮遊感があって、ふとした瞬間に懐かしい日に戻ってしまいそうです。

 曲の終わりに終わると見せかけてもう一度サビがやってくるのが、この曲の美味しいところなのでフルがけをしました。

 3曲目は、じょんさんの“異次元”です。虫の音に開ける音、足音に「ただいまー」の声。涼やかで美しいピアノ。懐かしいあの日に帰れるような気がする一曲です。

 4曲目は、(仮)Pさんの“透明交差点”です。タイトルのように透明感があって引き込まれる一曲です。3曲目とセットで聴くと個人的にそれぞれのよさが引き立つと思い、この順番でかけました。

 5曲目は、sea-noさんの“想い秘密”です。浮遊感とキラキラとした音が心地よい一曲です。実は、つなぐときに秒数を読み間違えてつなげてしまって、一瞬ヒヤッとしました。せっかくつくった空気感が壊れなくて、ホッとしました。

 6曲目は、雨の介さんの“月の糸”です。暖かくて優しく包み込みような一曲です。まさに月の光のように優しい作品です。音源を下さった雨の介さん、ありがとうございました。

 7曲目は、ジミーサムPさんの“Starduster”です。ジミーサムPさんの曲で一番好きです。歌詞は孤独で愛を求めて叫んでいるのですが、曲は全てを受け入れ、包み込むような温かい愛の溢れる優しい音をしています。全部聴いてほしくてフルがけしました。

 8曲目は、氷夢Pさんの“銀色ハイウェイ(-12℃)”です。ここから雰囲気がガラッと変わります。音がひんやりとしていて、冬の夜のようになります。くるくると曲調が変わって、聴いていて楽しい一曲です。

 9曲目は、mirgliPさんの“Between the sheets”です。夜の雰囲気つなぎです。また、リキットファンクをかけたい!と思たのでかけました。ステップを踏んでくれる人がいらっしゃって、嬉しかったです。

 10曲目は、VAN DE SHOP は“ONE OFF MIND”です。“Between the sheets”と雰囲気が似てると思い、かけました。お洒落な一曲でフルで聴いてほしくてフルがけしました。

 11曲目は、松傘さんの“Shooting star”です。ミラーボールの光を浴びながらゆらゆらしているイメージの曲です。残念ながら会場でミラーボールは回ってなかったのですが、クラブ(箱)によく似合う一曲だと思います。

 音源を下さった松傘さん、ありがとうございました。ゆらゆらと揺れてほしくて、フルがけしました。

 12曲目は、椎名もたさんの“Goodmorinig*GoodbyeGoodbye”です。最初の曲につながる感じでこの曲を選びました。この曲も歌詞がすごくいいのでフルがけしました。

 13曲目は、青屋夏生さんの“日記”です。この曲で〆たいと思っていたので、できて満足です。冬が似合う一曲で、生きることを考えさせられます。この曲もフルがけしました。

 5曲目くらいまでおそるおそる再生ボタンを押していた気がします。でも、すごく楽しかったです。自分のかけたい曲がかかって、フロアで響いている。その場の空間の空気を作ることができる。

 またDJしたいと思いました。

 今回はフルがけした曲がたくさんあって、これでいいのかな、と不安に思っていました。でも、あるDJさんに褒められたので自信をもつことができました。

 この調子でDJ頑張りたいです。

www.mixcloud.com

 来月23日に行われる「情熱製作所工程2」にDJさせて頂くことになりました。名古屋で行われるので、よかったら遊びに来て下さい♪

 詳細は下記をご覧ください。 twipla.jp

VOCALOIDやUTAUのFuture Bassを聴こう!

 あなたはFurure Bassという音楽ジャンルを知っていますか?どんな音楽かというと

 こんな感じの音楽です。


Pusher - Islands, Waves, Caves, & Skies

 Pusherさんの“Islands, Waves, Caves, & Skies”という曲です。ヨッシーの声やゲームの効果音がいい感じに使われてますね。

 今回はそんなFuture Bass(VOCALOIDやUTAUなどの合成音声が使われている)作品を紹介します。

#1 沫島 / “フロート”

 キラキラといた音とIAのふわふわとした声に時折入る水音が心地いい作品です。フロートを飲んでのんびりしたくなりますね。

#2 ぷぐ(gaburyu) / “とける”

 波の音にとけてしまいそうな作品。聴き入ること間違いなしです。カメラのシャッター音がいいアクセントになっていますね。

#3 しろにゃん / “ちがい”

 夢の中にいるようなどこか懐かしい一曲です。素敵なPVを堪能した後に、目を閉じて聴き入ってほしい作品です。

#4 Ujico* / “Tell Your World (Snail's House Remix)”

 原曲と比べてキラキラ度がアップしていますね。キラキラとした未来を予感させるRemixです。

#5 coralmines / “39 ғʟɪp™ (sasakure.UK×DECO*27 feat. 初音ミク 『39』Remix)”

 原曲と比べてピコピコした感じがアップしていますね。チップチューン寄りのアレンジなのでどこか懐かしさを覚えます。

 今回はFuture Bass作品を5つ紹介しました。いかがだったでしょうか。未来を感じさせたり、どこか懐かしさを覚えたりいろいろな曲がありましたね。(VOCALOIDやUTAUといった合成音声とFuture Bassは相性がいいと思うので、増えていくのではないでしょうか。)

 Future Bass気に入った!面白いかも!と思った方は、タグやキーワード検索であなたのお気に入りの作品を見つけてみて下さい。

ただのボカロ好きが、ピコシマメさんのあるmixを分析してみたよ

 ピコシマメさんのmix(上に貼ってあるmix)が好きすぎるので、自分なりに分析してみました。分析というよりも感想文に近いかもしれません。mixを言葉で表現してみたのほうが正しいかもしれませんが、よろしくお願いします。

 ちなみに、私の文章読まなくてもmixは絶対聴いてほしいので、ぜひ聴いてみて下さい。

1 Q flavor & CLOCK MUSIC / “展望盤のメリィ”

 涼やかな音からスタート。夢の中にいるような不思議な浮遊感。ハスキーであたたかな声と合わさって、音の波に吸い込まれてしまう。電子音さえ心地がいい。

 ゆらゆらと音の波に揺れていたくなる。

2 haruka nakamura / “every day”

 あたたかなアコギで二曲目へ。優しいアルトの歌声とアコギに包まれる。こちらもゆらゆら舞いたくなる一曲だ。

儚げなピアノのリフが神秘的な雰囲気を醸し出している。音の重なりが徐々に増えていき、音の響きが広がっていく。

3 Akira Kosemura/ “Departure”

 ピアノつなぎで三曲目へ。この曲もゆらゆら揺れていたくなる一曲だ。音の波が引いてはよせ、引いてはよせを繰り返している。そんな曲だ。

4 sansuiP / “光化学スモッグ注意報 (Go-qualia "Kids InUnderground Shelter-Mix")”

 アナウンスが始まってガラッと雰囲気が変わる。音や声の波にむわっと包まれて、ときどき電子音が降ってくる。煙の中を一人歩くようなピアノが印象的だ。

 しばらくの静寂のあと、どこか不安になるピアノのリフと声の波が押しよせてくる。カエルの鳴き声が遠くから聞こえ、声の波が引くにあたって近くなる。

5 sawako / “meteor shower”

 虫の声が一つ。鳥か何かの動物の声が聞こえてくる。その声はだんだん増えていく。また、音の波に包まれる感覚。涼やかな虫の声。音がぐるぐると包み込んでくる感覚。

6 Go-qualia / “鳥がすごいね”

 足音で次の曲へ。鳥のさえずり、人の声が聞こえる。神社にいるような一曲。

7 yutaka hirasaka / “rain”

 あたたかなアコギの旋律が入り、時間が夕方になった感覚を覚える。日も暮れ灯がゆらゆらと優しくあたりを照らすような、優しく降り注ぐ雨のような一曲だ。

8 affable noise / “emerge from the darkness

 降り注ぐひんやりとした音。それはまるで氷のよう。そこからまた吸い込まれそうな音の波が押し寄せてくる。

9 The Kennies / “Wonderland step”

 声の波が押し寄せ、次の曲へ。ハッするような高音や低音。突然入るミクの声がいいアクセントになっている。

10 Q Flavor & CLOCK MUSIC / “地球蝕”

 風が吹くような音で次の曲へ。

 ちなみにこの曲、先日のVOCALOID ch.でピコシマメさんが私の最後の曲メテオからつないでくれた曲、だった気がします。違ってたらごめんなさい。

追記:あってました。

11 sane masayuki / “chafe”

 凛としたピアノで次の曲へ。音の波がゆったりとあたりを包んで、その行き先をピアノが指示しているような感覚がしました。

12 haruka nakamura / “lamp

 遠くから徐々に近づいてくる涼やかなピアノの音。優しいピアノの音が、小さくでも確かに響き渡る。

13 Sigur Rós / “Hoppipolla”

 ゆったりとしたピアノで徐々に盛り上がる様は、感動のフィナーレへの道。ボーカルの優しい歌声にうっかり泣きそうになる一曲だ。

14 haruka nakamura / “Plus”

 終わったとみせかけて新たな音の波が生まれる。その波は徐々に広がりをみせる。

15 Bate MIDI 4 Too_A Buried Motif 2 / Go-qualia

 電子音の波が押し寄せてきて次の曲へ。エフェクトのかかった歌声が印象的な一曲だ。


 いかがだったでしょうか。このmixは最初聴いたときの衝撃がすごくて、いつか分析したいと思っていました。こうして言葉にすることができてよかったです。

 実は先日行われたVOCALOID ch.というクラブイベントでは、このmixをリスペクトする気持ちでDJしました。

www.mixcloud.com

 DJした感想はこちら。 ただのボカロ好きが、生まれて初めて人前でDJをしたよ - 音のまにまに

 DJは音楽をつないで一つの世界を紡ぐ素敵な行為なんだ、と思います。そんな紡がれた世界に触れていたいし、自分も紡いでいけたらいいなと思いました。

 ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

ただのボカロ好きが、生まれて初めて人前でDJをしたよ

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www.mixcloud.com

 人前でDJをする。そう決まってあっという間に一か月が過ぎ、当日を迎えることに。そんな私は、まだ夢をみているような感覚から抜け出せずにいました。

 VOCALOID ch.というクラブイベントにダメ元で公募を応募したら、受かってしまいました。大好きなボカロでDJできる機会をもらったことに、本当に嬉しく思いました。

 一枠だけ作文、あと全部はジャンルを変えてmixを録って応募したのですが、ボカロを愛する気持ちが伝わったのかな、なんて。

 まさかDJ機材を買うよりも先に、人前でDJすることになるなんて嬉しい誤算でした。


 ふわふわとした気持ちで会場へ向かう私。方向音痴のため少し迷って、なんとか到着しました。GPSが上手く作動しなくて変な汗をかいたなんていえません。

 主催や出演者の皆さんと挨拶をして、いざ音出しへ。

 ――うわ、全然違う。家でぽちぽち練習したときとは、全然違う感覚。正直、焦りました。ああ、今日ダメかもしれない、とまで思いました。

 でも、こんな素敵な機会もう二度とないから、やれることだけやって思いっきり楽しもう!と思い直しました。

 出演者の皆さんで改めて一言ずつ、挨拶をしてVOCALOID ch.は始まりました。


 OPは、ナーディウスさん。お洒落な感じで心地よかったのですが、そわそわしてしまって集中して聴き入れなかったのが悔やまれます。

 いつものようにぴょんぴょん(※音楽に合わせてステップを踏むこと)もしたのですが、なんとなく身が入りませんでした。思い返せば緊張していたんですね、たぶん。

 あっという間に私の番に。始まる前に主催のピコシマメさんが横についてくれて、とても心強かったです。    

 ふわふわとした気持ちで、再生ボタンを押して私のDJは始まりました。


 最初の1曲目は、AIR田さんの“ ”でアカペラの曲です。Ahという声のみで構成された一曲で、ボカロの声に吸い込まれるような、声に溺れるような感覚を味わってほしくて選びました。

 不思議な浮遊感の後は、2曲目、文鳥Pさんの“霧初音”で透き通る音にハッとしてほしくてかけました。心地よい高音の笛の音、それに重なる初音ミクの歌声。その美しさを感じてほしかったのですが、どうでしょうか。

 初音ミクの声はこんなにも涼やかなんだ、と気づかされる一曲です。

 ちなみに某A氏狙い撃ち曲でもあります。

 3曲目はryoさんのバラード“きみをわすれない”(リアレンジ版)です。メルトなどに比べると知名度は低いですが、大好きな一曲です。

 個人的に祈りっぽさを感じる作品でもあります。

 4曲目はPENGUINS PROJECTさんの“蛍”で、しっとりした曲が続きます。この曲も、祈りっぽさを感じます。夏の静かな夜にそっと捧げる祈りという感じでしょうか。

 日本的な美しさも感じる素敵な作品です。

 5曲目は、DATEKENさんの“紡唄”です。こちらも日本的というか、東洋の美しい音楽という感じがします。鏡音の声と管弦楽器の相性は抜群で、思わず聴き入ってしまいます。

 「すごい好き」「最高」とフロアから声が聞こえて、心の中でガッツポーズ&少しにやにやしてしまいました。

 6曲目は、millstonesさんの“カガリビト”変拍子の曲です。神秘的な雰囲気に凛として響く初音ミクの声が素敵な一曲です。

 millstonesさんのこの曲と、可能世界のロンドが大好きなのでどちらかはかけたいと思い、かけました。かけることができて、満足です。

 歓声があがって、ニヤッとしてしまいました。

 7曲目は、sasakure.UKさんの“蜘蛛糸モノポリー”です。前曲の神秘的な雰囲気とピアノの音色が似ているので、つないでみました。

 sasakure.UKさんの曲は、どれも素敵なので一曲絶対かけたいと思っていました。かけることができて満足です。(二回目)

 8曲目は、Treow(逆衝動P)さんの“Blindness”また変拍子の曲です。変拍子は正直どうやってつなげばいいのかわかりませんが、好きなのでかけちゃいます。

 こちらも神秘的な雰囲気とピアノの音色が似てるため、つないでみました。フロアから出だし二秒で歓声があがって、めっさにやにやしました。

 9曲目は、Watoさんの“なないろの朝”です。この曲は、一年位前にもしもDJするならセットリストを考えてたときに選曲していた曲で、絶対にかけたいと思っていました。かけることができて満足です。(三回目)

 踊るようなピアノの音色と伸びやかに歌い上げる初音ミクの歌声が魅力的な一曲です。

 フロアから歓声が聞こえて、反応してもらえることの嬉しさをかみしめていました。

 10曲目は、神尾けいさんの“なつ、ひかり。”です。夏の儚さをギュッと詰め込んだ夏曲です。個人的に祈りっぽさを感じます。

 優しいアコギの音と儚げなGUMIの歌声に引き込まれる一曲です。

 11曲目は、Clean Tearsさんの“夏影-Summer Wind Remix-”です。ここでまさかのトランス。夏つながりでつなげてみました。

 ステップを存分に踏んでほしくて、フルがけしました。現場録音mixを聞くとわかるのですが、キュッキュと靴音が入っております。自分のかけた曲で踊ってもらえるの、こんなに嬉しいものなのですね。

 この曲も個人的に祈りっぽさを感じる一曲です。空に届ける感じで。

 12曲目は、小林オニキスさんの名曲“サイハテ”のkzさんremixです。個人的には、この曲も空に祈りを捧げる感じがするのでつなげました。

 また、音的にもステップ踏めるリミックスなので、つないでみました。気持ちよくぴょんぴょんできたら、幸いです

 13曲目は、kaolingさんの“神の名前に堕ちる者”です。突然の民族調。ここから民族調のターンが始まります。

 もともと音楽は神に捧げるもの、神を祭る祈りのようなものでした。そのため民族調は、祈り成分たっぷりな気がしています。

 この曲も厳かな感じがして、まさに神に捧げる歌なのでかけてみました。

 薄々わかってきたかもしれませんが、今回のDJのテーマは「VOCALOIDとうたと祈りと」です。公募受かったmixが民族調中心だったことと、祈りっぽい曲が好きなためこのテーマにしました。

 この曲で歓声があがるとは思っていなかったので、正直めさめさにやにやしました。

 14曲目は、yuukissさんの“FLOWER TAIL”です。KAITO曲です、KAITO!ボカクラであまりKAITOの曲を聞かないので、かけました。

 舞い踊りたくなる一曲です。

 15曲目は、yanagiPさんの“千年の独奏歌”です。KAITO二連続。KAITOの声が十二分にいかされた作品です。 つなぎ少しミスったのが、悔やまれます。

 この曲も舞い踊るイメージなのでつないでみました。

 16曲目は、秦野Pさんの“雨を連れゆく”です。

 この曲で歓声があがるとは思ってなかったので、嬉しかったです。

 鏡音レンボーイソプラノがよく映える美しい一曲です。個人的に、雨の中でしっとり舞い踊るイメージです。

 最後は、じょんさんの“メテオ”です。DJやるんだったら、一度でいいからメテオフルがけして〆たいと思っていたので、実行しちゃいました。

 正直メテオで〆るなんて、次のDJさんが困ってしまいますよね。次がピコシマメさんじゃなかったらやっていませんでした。


 ふわふわとした気持ちはずっと続いて、あっという間に私の時間は終わりました。

 生まれて初めてのDJは、とても楽しかったです。こんなにも反応がもらえるとは思わなかったので、本当に嬉しかったです。

 DJをするときに気を付けたことは、自分の好きに正直になることとグルーヴを大切にすることです。

 グルーヴとは(上手く説明できませんが)音楽の流れ、音の波といいましょうか。その流れはちゃんと作ろうと思いました。

 完全に自分の感覚頼りにやったので、上手くできていたか正直心配でした。でも、ある方がTwitterで「こんだけ縦横無尽な選曲しているのにグルーヴが一切破綻してないの驚嘆でしかない。」とツイートして下さって、自信がつきました。

 この調子でDJ続けていきたいと思いました。

 こんな素敵な機会に恵まれたことに感謝です。

 私なりの好きを初めて音楽を通して表現できたこと。こんな素敵な経験ができて、幸せです。私のDJを通して少しでも伝わると嬉しいな、なんて。

 ボカロっていいな、ボカロの音楽って素敵だなと思ってもらえると嬉しいです。

 長くなりましたが、ただのボカロ好きが生まれて初めて人前でDJをしたよ、はおしまいです。

 ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

綿毛のきせきをおいかけて Mizcreid / “Dande-Lion” #vocanote

綿毛のきせきをおいかけて


ふわり ふわふわ ふーわふわ

お空へむかって とんでいく

知らない場所へと とんでいく

自由気ままに とんでいく

「僕も乗りたいけど、無理だよね。

だから、かわりにおまじない。願いが叶うおまじない。」

ふわり ふわふわ ふーわふわ
――――明日はどこへいくのかな。


太陽に負けない花


 たんぽぽは、あなたにとってどんな植物ですか。 私のたんぽぽのイメージは、花というよりも雑草のイメージが強いです。 同じように太陽を思わせる向日葵に比べると、茎は細く、地味で一見頼りないように思えます。

 

 でも、この花には他の花にはない力強さがあります。

 

 作者は、療養中にこの曲を作ったそうです。(動画説明文参照) 歌詞中の”蒼い手”は自身のことでしょうか。

 

 これは私の勝手な憶測に過ぎませんが、作者が目を伏せ気味に窓の外を見たときに、ふと目に入った”眩しい色”に目を細めたのではないでしょうか。春がやって来ると当たり前のように咲く、この花に、元気を貰ったのかもしれません。普段は気づかない小さな命の力強さに救われたのかもしれません。


 体も心も本調子ではない”私”の変わりに、どこまでも飛んでいって自分らしく咲き誇ることを願ったのかもしれませんね。

 

 『Dande-Lion』は、聴き手に強烈な印象を残す作品ではないかもしれません。 でも、気分が落ち込んでしまったときに、そっと元気を運んでくれるはずです。

 

 そう、”ふわふわ綿毛”のように。

 

※このレビューは、音楽レビューサイト「DAIM」に寄稿したものを再編集したものです。