音のまにまに

おんがくや好きなことについて、のんびりと。

ただのボカロ好きが、生まれて初めて人前でDJをしたよ

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 人前でDJをする。そう決まってあっという間に一か月が過ぎ、当日を迎えることに。そんな私は、まだ夢をみているような感覚から抜け出せずにいました。

 VOCALOID ch.というクラブイベントにダメ元で公募を応募したら、受かってしまいました。大好きなボカロでDJできる機会をもらったことに、本当に嬉しく思いました。

 一枠だけ作文、あと全部はジャンルを変えてmixを録って応募したのですが、ボカロを愛する気持ちが伝わったのかな、なんて。

 まさかDJ機材を買うよりも先に、人前でDJすることになるなんて嬉しい誤算でした。


 ふわふわとした気持ちで会場へ向かう私。方向音痴のため少し迷って、なんとか到着しました。GPSが上手く作動しなくて変な汗をかいたなんていえません。

 主催や出演者の皆さんと挨拶をして、いざ音出しへ。

 ――うわ、全然違う。家でぽちぽち練習したときとは、全然違う感覚。正直、焦りました。ああ、今日ダメかもしれない、とまで思いました。

 でも、こんな素敵な機会もう二度とないから、やれることだけやって思いっきり楽しもう!と思い直しました。

 出演者の皆さんで改めて一言ずつ、挨拶をしてVOCALOID ch.は始まりました。


 OPは、ナーディウスさん。お洒落な感じで心地よかったのですが、そわそわしてしまって集中して聴き入れなかったのが悔やまれます。

 いつものようにぴょんぴょん(※音楽に合わせてステップを踏むこと)もしたのですが、なんとなく身が入りませんでした。思い返せば緊張していたんですね、たぶん。

 あっという間に私の番に。始まる前に主催のピコシマメさんが横についてくれて、とても心強かったです。    

 ふわふわとした気持ちで、再生ボタンを押して私のDJは始まりました。


 最初の1曲目は、AIR田さんの“ ”でアカペラの曲です。Ahという声のみで構成された一曲で、ボカロの声に吸い込まれるような、声に溺れるような感覚を味わってほしくて選びました。

 不思議な浮遊感の後は、2曲目、文鳥Pさんの“霧初音”で透き通る音にハッとしてほしくてかけました。心地よい高音の笛の音、それに重なる初音ミクの歌声。その美しさを感じてほしかったのですが、どうでしょうか。

 初音ミクの声はこんなにも涼やかなんだ、と気づかされる一曲です。

 ちなみに某A氏狙い撃ち曲でもあります。

 3曲目はryoさんのバラード“きみをわすれない”(リアレンジ版)です。メルトなどに比べると知名度は低いですが、大好きな一曲です。

 個人的に祈りっぽさを感じる作品でもあります。

 4曲目はPENGUINS PROJECTさんの“蛍”で、しっとりした曲が続きます。この曲も、祈りっぽさを感じます。夏の静かな夜にそっと捧げる祈りという感じでしょうか。

 日本的な美しさも感じる素敵な作品です。

 5曲目は、DATEKENさんの“紡唄”です。こちらも日本的というか、東洋の美しい音楽という感じがします。鏡音の声と管弦楽器の相性は抜群で、思わず聴き入ってしまいます。

 「すごい好き」「最高」とフロアから声が聞こえて、心の中でガッツポーズ&少しにやにやしてしまいました。

 6曲目は、millstonesさんの“カガリビト”変拍子の曲です。神秘的な雰囲気に凛として響く初音ミクの声が素敵な一曲です。

 millstonesさんのこの曲と、可能世界のロンドが大好きなのでどちらかはかけたいと思い、かけました。かけることができて、満足です。

 歓声があがって、ニヤッとしてしまいました。

 7曲目は、sasakure.UKさんの“蜘蛛糸モノポリー”です。前曲の神秘的な雰囲気とピアノの音色が似ているので、つないでみました。

 sasakure.UKさんの曲は、どれも素敵なので一曲絶対かけたいと思っていました。かけることができて満足です。(二回目)

 8曲目は、Treow(逆衝動P)さんの“Blindness”また変拍子の曲です。変拍子は正直どうやってつなげばいいのかわかりませんが、好きなのでかけちゃいます。

 こちらも神秘的な雰囲気とピアノの音色が似てるため、つないでみました。フロアから出だし二秒で歓声があがって、めっさにやにやしました。

 9曲目は、Watoさんの“なないろの朝”です。この曲は、一年位前にもしもDJするならセットリストを考えてたときに選曲していた曲で、絶対にかけたいと思っていました。かけることができて満足です。(三回目)

 踊るようなピアノの音色と伸びやかに歌い上げる初音ミクの歌声が魅力的な一曲です。

 フロアから歓声が聞こえて、反応してもらえることの嬉しさをかみしめていました。

 10曲目は、神尾けいさんの“なつ、ひかり。”です。夏の儚さをギュッと詰め込んだ夏曲です。個人的に祈りっぽさを感じます。

 優しいアコギの音と儚げなGUMIの歌声に引き込まれる一曲です。

 11曲目は、Clean Tearsさんの“夏影-Summer Wind Remix-”です。ここでまさかのトランス。夏つながりでつなげてみました。

 ステップを存分に踏んでほしくて、フルがけしました。現場録音mixを聞くとわかるのですが、キュッキュと靴音が入っております。自分のかけた曲で踊ってもらえるの、こんなに嬉しいものなのですね。

 この曲も個人的に祈りっぽさを感じる一曲です。空に届ける感じで。

 12曲目は、小林オニキスさんの名曲“サイハテ”のkzさんremixです。個人的には、この曲も空に祈りを捧げる感じがするのでつなげました。

 また、音的にもステップ踏めるリミックスなので、つないでみました。気持ちよくぴょんぴょんできたら、幸いです

 13曲目は、kaolingさんの“神の名前に堕ちる者”です。突然の民族調。ここから民族調のターンが始まります。

 もともと音楽は神に捧げるもの、神を祭る祈りのようなものでした。そのため民族調は、祈り成分たっぷりな気がしています。

 この曲も厳かな感じがして、まさに神に捧げる歌なのでかけてみました。

 薄々わかってきたかもしれませんが、今回のDJのテーマは「VOCALOIDとうたと祈りと」です。公募受かったmixが民族調中心だったことと、祈りっぽい曲が好きなためこのテーマにしました。

 この曲で歓声があがるとは思っていなかったので、正直めさめさにやにやしました。

 14曲目は、yuukissさんの“FLOWER TAIL”です。KAITO曲です、KAITO!ボカクラであまりKAITOの曲を聞かないので、かけました。

 舞い踊りたくなる一曲です。

 15曲目は、yanagiPさんの“千年の独奏歌”です。KAITO二連続。KAITOの声が十二分にいかされた作品です。 つなぎ少しミスったのが、悔やまれます。

 この曲も舞い踊るイメージなのでつないでみました。

 16曲目は、秦野Pさんの“雨を連れゆく”です。

 この曲で歓声があがるとは思ってなかったので、嬉しかったです。

 鏡音レンボーイソプラノがよく映える美しい一曲です。個人的に、雨の中でしっとり舞い踊るイメージです。

 最後は、じょんさんの“メテオ”です。DJやるんだったら、一度でいいからメテオフルがけして〆たいと思っていたので、実行しちゃいました。

 正直メテオで〆るなんて、次のDJさんが困ってしまいますよね。次がピコシマメさんじゃなかったらやっていませんでした。


 ふわふわとした気持ちはずっと続いて、あっという間に私の時間は終わりました。

 生まれて初めてのDJは、とても楽しかったです。こんなにも反応がもらえるとは思わなかったので、本当に嬉しかったです。

 DJをするときに気を付けたことは、自分の好きに正直になることとグルーヴを大切にすることです。

 グルーヴとは(上手く説明できませんが)音楽の流れ、音の波といいましょうか。その流れはちゃんと作ろうと思いました。

 完全に自分の感覚頼りにやったので、上手くできていたか正直心配でした。でも、ある方がTwitterで「こんだけ縦横無尽な選曲しているのにグルーヴが一切破綻してないの驚嘆でしかない。」とツイートして下さって、自信がつきました。

 この調子でDJ続けていきたいと思いました。

 こんな素敵な機会に恵まれたことに感謝です。

 私なりの好きを初めて音楽を通して表現できたこと。こんな素敵な経験ができて、幸せです。私のDJを通して少しでも伝わると嬉しいな、なんて。

 ボカロっていいな、ボカロの音楽って素敵だなと思ってもらえると嬉しいです。

 長くなりましたが、ただのボカロ好きが生まれて初めて人前でDJをしたよ、はおしまいです。

 ここまで読んで下さり、ありがとうございました。